今回はGmailの迷惑メールというラベルについての話です。
1.「迷惑メール」ラベルとは
Gmailのラベルの一つに「迷惑メール」というものがあります。迷惑メールは「スパムメール」又は「スパム」とも呼ばれます。
受信メールの中に紛れ込む読む必要のないメールや、文字通り「迷惑」なメールに対してGmailが自動的に判定してつけるラベルです。このラベルがつくと受信トレイには入らないので、受信トレイは有用なメールの一覧だけが見えることになります。
Gmailが迷惑メールかどうか判定する基準は、全世界のユーザーから寄せられる迷惑メールの申告をベースにして学習した結果によって決まります。但し、全ユーザーに一律の基準を適用していては柔軟性がなさすぎて困るので、各ユーザーごとに調整する仕組みも持っています。
そもそも迷惑メールというのは、特に害の少ないメールアドレス間違いのメールや、害のある悪いハッカーからのウィルスメールやフィッシングメールなどです。
大抵は「害があるメール」なので、Gmailは「受信トレイに入れない」という方針で作られています。
ところが「害があるメール」を送信する人は、Gmailに悟られにくいように色々な手段を試してきます。Gmailも精度高く迷惑メールラベルを付けられるように改良していますが完全ではありません。ですので、ちょっとでも怪しいと思われるメールにはもれなく迷惑メールラベルを付けるようにしているように思えます。
ユーザーの安全を考えると、迷惑メールの誤判定より、有用なメールの誤判定の方がいいという判断だろうと考えれば納得できるのではないでしょうか。
2.迷惑でないのに「迷惑メール」
上記の理由により、あるユーザーにとっては害がない(むしろ有用な)メールであっても迷惑メールと判定されることがあります。
ウェブサイトで何かの申込みをしたときにその確認メールが送られることがあります。そのウェブページをよく見ると、
この場合には、当該メールは受信トレイには入らないので、迷惑メールラベルのメール一覧を確認し、当該メールの迷惑メールラベルを変更する必要があります。
迷惑メールラベルを外す操作により、次回以降は迷惑メールラベルを自動ではつけられにくくすることができます。念のため、以後数回は確認しておいたほうがいいかもしれません。
また、当該メールの送信者をGmailの「コンタクト」に登録しておくのも有効な対応のようです。
3.迷惑なのに「受信トレイ」
私自身はあまり体験はありませんが、迷惑メールが受信トレイに入っていることがあります。
この場合は、当該メールのメニューから「迷惑メールを報告」を選択するか、ラベルを迷惑メールに変更します。
迷惑メールを報告するという操作はとても単純です。メール内容を表示させた状態で、画面右上にある三点メニューボタンをタップすると表示される下図のメニュー中の「迷惑メールを報告」をタップすればOKです。
この操作により当該メールには「迷惑メール」のラベルがついて受信トレイからはみえなくなります。また同時に迷惑メールのコピーが迷惑メール判定の学習のためにGoogleに送られます。
「すぐに」とか「絶対」ではないかもしれませんが、将来は同様のメールが迷惑メールとして判定されるようになる可能性が高くなると言えます。
4.どうして迷惑メールが届くの?
メールが届くということは、迷惑メールの送信者があなたのメールアドレスを知っているということです。メールアドレスは個人情報の一部なので、あなたが自分で吹聴しない限りは見知らぬ他人に知られることはないはずです。
では、どうしてあなたのメールアドレスが知られてしまったのでしょうか?
4.1 ハッカー等の網羅的な企て
一つは、迷惑メールの送信者がランダムにメールアドレスを作成していて、たまたまあなたのメールアドレスと同じ文字の並びがあったという場合です。Gmailの場合はメールアドレスの後半が必ず「@gmail.com」ですから、前につく文字さえ当てればメールを届けることができます。
この場合はGmailユーザーとして対策できることは殆どないかもしれません。
メールアドレスを作成する側が、英数字記号を網羅的に組み合わせる手法を用いているならいつかはあなたのメールアドレスに辿り着くと思います。あなたのメールアドレスの文字数が多ければ辿り着くまでの時間がかかるかもしれません。でも、あなたのメールアドレスを人に伝えるのは面倒になるでしょう。
メールアドレスを作成する別の方法として、キーワードのリストを用意して、そこに含まれるキーワードを組み合せるということもできます。この場合には、あなたのメールアドレス内に何かランダムな文字の並びかあなただけの独特の文字の並びがあれば有効な対策かもしれません。でも、これもあなたのメールアドレスを複雑にしてしまうだけの可能性が高いです。
このようにして得られた送信可能なメールアドレスのリストは、多くの場合ハッカー等が売買しているようですから、一度何処かから迷惑メールが届くと、そのうちに別のところからも届くようになる可能性があります。
4.2 情報漏洩
メールアドレスを知られてしまうもう一つの場合は、あなたのメールアドレスを登録したウェブサイトがハッカーによって情報漏洩してしまった場合です。
こうなると、そのウェブサイトを利用していたユーザーのメールアドレスが一度に知られてしまう可能性があります。但し、そのウェブサイトでのユーザーのメールアドレス管理方法に応じて、漏洩するメールアドレスが一部のユーザーのみだったり、全ユーザーだったりと変化します。
情報漏洩が判明した場合には、当該ウェブサイトのお知らせやメールなどでその旨の連絡があるので、その後の迷惑メールには特に気をつける必要があります。
4.3 ウェブサイトの利用規約・個人情報取り扱い
最後に、ウェブサイトの中にはあなたが登録した内容の一部を第三者に伝える旨の利用規約の文言が入っていることがあります。
そうであればあなた自身があなたのメールアドレスを第三者に伝えることに合意したことになります。ウェブサイト利用規約はとても長くて読む気にならないものが多いですが、ときどきは気になる項目に目を通しておいた方がいいと思います。
主要なウェブサイトでユーザー数が特に多いという場合や、個人情報取り扱いで個人情報を使用する目的がはっきり表示されている場合にはこのような心配は少ないでしょう。
最後に
Gmailに限らずメールを使っていると迷惑メールは届いてしまうものだと思います。各種メールシステムの迷惑メール判定結果を有効利用するとともに、たまには有用なメールが迷惑メール判定されてしまう可能性もあるということに注意しながら利用すれば、メールはとても便利なツールの一つになります。
以上で迷惑メールについての話を終わりにします。